1
00:00:03,837 --> 00:00:04,713
（時透(ときとう)無一郎(むいちろう)）ガハッ…

2
00:00:04,796 --> 00:00:07,632
（せきこみ）

3
00:00:08,758 --> 00:00:12,178
ハア ハア…

4
00:00:12,262 --> 00:00:12,887
うっ！

5
00:00:12,971 --> 00:00:16,891
（無一郎の荒い息）

6
00:00:17,517 --> 00:00:22,272
（無一郎の声）
しびれが ひどい… この針…

7
00:00:22,981 --> 00:00:27,861
水の鉢から出られたところで
僕は もう…

8
00:00:32,240 --> 00:00:35,577
（無一郎）こっ 小鉄(こてつ)… 君

9
00:00:36,661 --> 00:00:39,622
（金魚鬼たち）ギョ～ ギョギョ～

10
00:00:40,206 --> 00:00:42,292
ギョギョ～

11
00:00:43,376 --> 00:00:44,377
（無一郎の声）ぐっ…

12
00:00:44,961 --> 00:00:47,630
力が… 入らない

13
00:00:48,381 --> 00:00:49,299
（金魚鬼）ギョッ！

14
00:00:49,883 --> 00:00:53,136
（無一郎の声）僕には… もう…

15
00:00:56,723 --> 00:01:00,143
（無一郎の父）
無一郎なら大丈夫　さあ 立って

16
00:01:01,644 --> 00:01:02,979
（無一郎の声）父さん…

17
00:01:04,481 --> 00:01:06,483
♪～

18
00:02:31,943 --> 00:02:33,945
～♪

19
00:02:41,452 --> 00:02:42,453
（無一郎）うっ…

20
00:02:43,371 --> 00:02:47,500
（無一郎の声）
そうだ… 父は杣人(そまびと)だった

21
00:02:48,209 --> 00:02:53,047
息子である僕も
木を切る仕事の手伝いをしてた

22
00:03:00,263 --> 00:03:01,556
（無一郎の父）フウ…

23
00:03:02,056 --> 00:03:03,057
（無一郎の声）僕は…

24
00:03:04,601 --> 00:03:06,811
（無一郎の父）ん？　ハハッ

25
00:03:08,062 --> 00:03:12,150
（無一郎の声）
僕は 父さんの手伝いが好きだった

26
00:03:12,942 --> 00:03:15,236
（風で戸が揺れる音）

27
00:03:15,320 --> 00:03:17,405
（無一郎の母）ゴホッ ゴホッ…

28
00:03:17,488 --> 00:03:19,407
（せきこみ）
（無一郎）母さん 大丈夫？

29
00:03:19,908 --> 00:03:22,869
今 父さんが
薬草を採りに行ってるから

30
00:03:23,369 --> 00:03:24,871
母さん！

31
00:03:24,954 --> 00:03:29,626
（無一郎の母）ハア ハア ハア…

32
00:03:29,709 --> 00:03:31,711
（無一郎の声）すごく熱い

33
00:03:44,349 --> 00:03:48,436
これ 僕の布団
どう？　母さん

34
00:03:49,145 --> 00:03:52,190
（無一郎の母）ハア… 寒い…

35
00:03:52,273 --> 00:03:53,358
あっ…

36
00:03:55,193 --> 00:03:58,613
父さん もうすぐ帰ってくるから！

37
00:04:01,282 --> 00:04:04,118
（雷鳴）
（無一郎の父）ハア ハア…

38
00:04:04,202 --> 00:04:06,788
（荒い息）

39
00:04:07,372 --> 00:04:08,623
あっ…

40
00:04:11,960 --> 00:04:13,127
ハッ…

41
00:04:16,881 --> 00:04:17,715
ぐっ…

42
00:04:18,216 --> 00:04:20,385
ぐっ うう…

43
00:04:20,468 --> 00:04:22,929
ぬう… うあっ！

44
00:04:28,101 --> 00:04:32,438
（無一郎の声）
その日 僕は 母さんと父さん…

45
00:04:33,898 --> 00:04:36,526
大事な人を 一度に亡くした

46
00:04:39,946 --> 00:04:42,740
両親が死んだのは十歳のときだ

47
00:04:43,658 --> 00:04:46,035
十歳で僕は 一人になった

48
00:04:48,788 --> 00:04:49,872
（時透有一郎(ゆういちろう)）無一郎

49
00:04:50,373 --> 00:04:51,165
あ…

50
00:04:51,874 --> 00:04:56,671
（無一郎の声）いや 違う
一人になったのは十一歳のときだ

51
00:04:58,131 --> 00:04:58,881
僕は…

52
00:05:00,049 --> 00:05:01,801
僕は双子だった

53
00:05:03,428 --> 00:05:06,514
僕の兄は有一郎といった

54
00:05:11,144 --> 00:05:13,229
（有一郎）情けは人のためならず

55
00:05:13,730 --> 00:05:17,108
誰かのために何かしても
ろくなことにならない

56
00:05:18,109 --> 00:05:19,485
違うよ

57
00:05:19,569 --> 00:05:21,487
人のためにすることは

58
00:05:21,571 --> 00:05:24,824
巡り巡って自分のためになる
って意味だよ

59
00:05:25,325 --> 00:05:27,076
父さんが言ってた

60
00:05:27,160 --> 00:05:29,162
（有一郎）
人のために何かしようとして

61
00:05:29,245 --> 00:05:31,998
死んだ人間の言うことなんて
当てにならない

62
00:05:33,499 --> 00:05:35,668
（無一郎）
なんで そんなこと言うの？

63
00:05:35,752 --> 00:05:37,920
父さんは母さんのために…

64
00:05:38,004 --> 00:05:41,424
（有一郎）あんな状態になってて
薬草なんかで治るはずないだろ

65
00:05:41,924 --> 00:05:43,343
バカの極みだね

66
00:05:43,426 --> 00:05:45,636
兄さん ひどいよ

67
00:05:45,720 --> 00:05:48,264
（有一郎）嵐の中を外に出なけりゃ

68
00:05:48,348 --> 00:05:51,100
死んだのは
母さん一人で済んだのに

69
00:05:51,184 --> 00:05:54,645
そんな言い方するなよ
あんまりだよ！

70
00:05:55,104 --> 00:05:56,647
俺は事実しか言ってない

71
00:05:57,148 --> 00:06:00,735
うるさいから大声 出すな
猪(いのしし)が来るぞ

72
00:06:02,111 --> 00:06:05,073
無一郎の無は 無能の無

73
00:06:05,573 --> 00:06:09,744
こんな会話 意味がない
結局 過去は変わらない

74
00:06:11,287 --> 00:06:14,624
無一郎の無は 無意味の無

75
00:06:22,006 --> 00:06:24,634
（無一郎の声）
兄は言葉のきつい人だった

76
00:06:25,468 --> 00:06:30,556
記憶のないときの僕は
なんだか兄に似ていた気がする

77
00:06:33,267 --> 00:06:37,688
兄と二人の暮らしは
息が詰まるようだった

78
00:06:38,439 --> 00:06:41,567
僕は兄に嫌われていると
思っていたし

79
00:06:42,235 --> 00:06:44,904
兄を冷たい人だと思っていた

80
00:06:46,656 --> 00:06:51,494
やがて季節が過ぎて 春になった

81
00:06:54,205 --> 00:06:56,958
（無一郎）
兄さん 水をくんでくるね

82
00:06:57,667 --> 00:06:59,460
（有一郎）
まだ やっていなかったのか

83
00:07:15,226 --> 00:07:15,935
あっ…

84
00:07:23,860 --> 00:07:25,778
（無一郎の声）
あまりにも美しいので

85
00:07:26,946 --> 00:07:31,075
僕は初め 白樺(しらかば)の木の精だと思った

86
00:07:41,419 --> 00:07:44,672
（無一郎の声）
その方は お館様のお内儀(ないぎ)で

87
00:07:44,755 --> 00:07:49,385
僕らを訪ねて
こんな山の中まで来たと言うのだ

88
00:07:50,636 --> 00:07:51,637
だけど…

89
00:07:52,388 --> 00:07:53,181
チッ

90
00:07:54,932 --> 00:07:58,561
（無一郎の声）結局 兄は
いつものように暴言を吐いて

91
00:07:58,644 --> 00:08:00,605
あまね様を追い返した

92
00:08:01,814 --> 00:08:05,318
（無一郎）すごいね！
僕たち 剣士の子孫なんだって

93
00:08:05,401 --> 00:08:09,113
しかも 一番最初の呼吸
っていうのを使う⸺

94
00:08:09,197 --> 00:08:10,448
すごい人の子孫で…

95
00:08:10,531 --> 00:08:13,784
知ったことじゃない
さっさと米をとげよ

96
00:08:13,868 --> 00:08:15,953
ねえ！　剣士になろうよ！

97
00:08:16,037 --> 00:08:17,413
鬼なんてものが

98
00:08:17,497 --> 00:08:19,582
この世にいるなんて
信じられないけど

99
00:08:19,665 --> 00:08:22,126
僕たちが役に立つんだったら

100
00:08:22,210 --> 00:08:23,127
ねえ！

101
00:08:23,211 --> 00:08:26,214
鬼に苦しめられてる人たちを
助けてあげようよ！

102
00:08:26,297 --> 00:08:27,423
僕たちなら きっと…

103
00:08:27,507 --> 00:08:28,674
（勢いよく切る音）

104
00:08:42,063 --> 00:08:44,607
お前に何ができるっていうんだよ!!

105
00:08:44,690 --> 00:08:47,944
米も 一人で炊けないようなヤツが
剣士になる!?

106
00:08:48,027 --> 00:08:49,487
人を助ける!?

107
00:08:49,570 --> 00:08:51,864
バカも休み休み言えよ！

108
00:08:51,948 --> 00:08:55,326
本当に お前は
父さんと母さんそっくりだな！

109
00:08:55,409 --> 00:08:58,913
楽観的すぎるんだよ
どういう頭してるんだ！

110
00:08:58,996 --> 00:09:02,959
具合が悪いのを言わないで働いて
体を壊した母さんも！

111
00:09:03,042 --> 00:09:06,128
嵐の中 薬草なんか採りに行った
父さんも！

112
00:09:06,712 --> 00:09:09,674
あんなに！　あんなに止めたのに…

113
00:09:10,174 --> 00:09:13,761
母さんにも
休んでって何度も言ったのに！

114
00:09:13,844 --> 00:09:18,766
人を助けるなんてことはな
選ばれた人間にしかできないんだ

115
00:09:18,849 --> 00:09:23,521
先祖が剣士だったからって
子供の俺たちに何ができる!?

116
00:09:23,604 --> 00:09:26,440
教えてやろうか？　できること

117
00:09:26,524 --> 00:09:28,150
俺たちにできること！

118
00:09:28,234 --> 00:09:30,361
犬死にと ムダ死にだよ

119
00:09:30,861 --> 00:09:33,406
父さんと母さんの子供だからな

120
00:09:33,489 --> 00:09:36,117
結局は
あの女に利用されるだけだ！

121
00:09:36,200 --> 00:09:38,035
何か たくらんでるに決まってる

122
00:09:38,619 --> 00:09:41,122
この話は これで終わりだ！
いいな！

123
00:09:41,205 --> 00:09:43,541
さっさと晩メシの支度をしろ！

124
00:09:49,505 --> 00:09:53,968
（無一郎の声）それから僕たちは
口を利かなくなった

125
00:09:55,678 --> 00:09:58,222
ずっと家へ通ってくれるあまね様に

126
00:09:58,723 --> 00:10:01,434
兄が水を浴びせかけたときだけ
一度

127
00:10:01,934 --> 00:10:03,269
ケンカをしたきり

128
00:10:03,769 --> 00:10:06,480
ハア… うっ…

129
00:10:08,733 --> 00:10:09,609
ああっ！

130
00:10:11,777 --> 00:10:16,073
（無一郎の荒い息）

131
00:10:24,081 --> 00:10:28,294
うっ… ハア ハア…

132
00:10:31,881 --> 00:10:35,134
ハア ハア…

133
00:10:35,635 --> 00:10:36,844
（セミの鳴き声）

134
00:10:36,927 --> 00:10:38,220
（無一郎の声）夏になった

135
00:10:38,721 --> 00:10:43,392
その年の夏は暑くて
僕たちは ずっとイライラしてた

136
00:10:44,393 --> 00:10:47,605
夜も暑くて セミも鳴いてて…

137
00:10:48,648 --> 00:10:49,899
（無一郎）ん…

138
00:10:54,195 --> 00:10:56,030
うう…

139
00:10:58,115 --> 00:10:59,450
ハア…

140
00:11:16,717 --> 00:11:17,927
ぶはっ…

141
00:11:19,428 --> 00:11:20,262
ん？

142
00:11:32,400 --> 00:11:33,359
ハッ！

143
00:11:34,485 --> 00:11:38,155
（鬼）なんだ… ガキ 二匹だけかよ

144
00:11:38,656 --> 00:11:40,866
チッ… まあいいか

145
00:11:40,950 --> 00:11:42,034
無一郎！

146
00:11:46,414 --> 00:11:48,874
うああああ！

147
00:11:48,958 --> 00:11:51,419
（有一郎）痛い！　痛い～！
（無一郎）兄さん… 兄さん！

148
00:11:51,919 --> 00:11:53,921
（有一郎のうめき声）
（鬼）ヘヘヘ…

149
00:11:54,004 --> 00:11:55,005
（無一郎）ひっ…

150
00:11:55,089 --> 00:11:59,009
うああああ！　うああああ！

151
00:11:59,093 --> 00:12:01,971
（無一郎の叫び声）
（鬼）うるせえ うるせえ！

152
00:12:02,555 --> 00:12:04,014
騒ぐな

153
00:12:04,598 --> 00:12:07,435
どうせ お前らみたいな
貧乏な きこりは

154
00:12:07,518 --> 00:12:10,146
なんの役にも立たねえだろ

155
00:12:10,229 --> 00:12:13,315
いてもいなくても
変わらないような

156
00:12:13,399 --> 00:12:16,902
つまらねえ命なんだからよ

157
00:12:20,239 --> 00:12:23,492
（無一郎の声）
目の前が… 真っ赤になった

158
00:12:24,952 --> 00:12:27,830
生まれてから
一度も感じたことのない⸺

159
00:12:28,330 --> 00:12:32,877
腹の底から吹きこぼれ出るような
激しい怒りだった

160
00:12:34,253 --> 00:12:37,298
そのあとのことは
本当に思い出せない

161
00:12:37,798 --> 00:12:40,551
とてつもない咆哮(ほうこう)が まさか…

162
00:12:40,634 --> 00:12:41,719
（無一郎）うああああ!!

163
00:12:41,802 --> 00:12:43,387
（無一郎の声）自分の喉から

164
00:12:43,471 --> 00:12:46,390
口から発せられていると
思わなかった

165
00:12:53,814 --> 00:12:54,607
あ…

166
00:12:55,107 --> 00:12:55,983
（鬼）あっ…

167
00:12:56,066 --> 00:12:59,111
（無一郎の声）
気付くと 鬼は死にかけていた

168
00:12:59,612 --> 00:13:03,157
だけど
頭が潰れても死ねないらしく

169
00:13:03,240 --> 00:13:04,450
苦しんでた

170
00:13:04,950 --> 00:13:08,287
（鬼）ううう… ううっ…

171
00:13:08,788 --> 00:13:12,166
うっ… ああああ…

172
00:13:12,249 --> 00:13:15,336
（鬼のうめき声）

173
00:13:16,504 --> 00:13:18,547
（無一郎の声）まもなく朝日が昇り

174
00:13:19,590 --> 00:13:21,884
鬼は塵(ちり)になって消えた

175
00:13:22,510 --> 00:13:24,637
心底どうでもよかった

176
00:13:26,096 --> 00:13:28,390
ハア… ああっ…

177
00:13:30,267 --> 00:13:33,896
（無一郎の声）早く
有一郎の所へ行きたかったのに

178
00:13:34,563 --> 00:13:37,608
突然 体が鉛みたいに重くなって

179
00:13:38,150 --> 00:13:42,863
目の前にある家まで
随分 時間がかかってしまった

180
00:13:45,032 --> 00:13:46,075
うっ…

181
00:13:46,617 --> 00:13:49,411
くっ… うっ…

182
00:13:49,495 --> 00:13:55,543
（有一郎）
い… しす… お願い… しま…

183
00:13:56,293 --> 00:14:00,339
（無一郎の声）
兄さん… 生きてる… 兄さん

184
00:14:03,884 --> 00:14:05,010
ぐあっ…

185
00:14:14,728 --> 00:14:19,650
（有一郎）神様… 仏様…

186
00:14:20,150 --> 00:14:21,485
どうか…

187
00:14:22,945 --> 00:14:28,868
どうか… 弟だけは 助けてください

188
00:14:29,368 --> 00:14:30,953
（無一郎）ハッ…

189
00:14:35,875 --> 00:14:40,004
（有一郎）弟は 俺と… 違う

190
00:14:40,504 --> 00:14:43,966
心の優しい… 子です

191
00:14:44,508 --> 00:14:49,471
人の役に… 立ちたいと言うのを

192
00:14:49,555 --> 00:14:52,391
俺が… 邪魔した

193
00:14:54,351 --> 00:14:59,523
悪いのは… 俺だけ… です

194
00:15:00,399 --> 00:15:06,780
バチを当てるなら
俺だけに… してください

195
00:15:09,241 --> 00:15:15,080
分かって… いたんだ　本当は

196
00:15:16,749 --> 00:15:20,169
（有一郎）無一郎の無は…
（無一郎）うう…

197
00:15:27,593 --> 00:15:28,469
うっ…

198
00:15:29,762 --> 00:15:32,973
（有一郎の声）無限の… 無なんだ

199
00:15:34,725 --> 00:15:37,311
（無一郎の声）霞(かすみ)の呼吸 肆ノ型(しのかた)

200
00:15:44,443 --> 00:15:45,653
移流(いりゅう)斬り

201
00:15:47,738 --> 00:15:49,573
（小鉄）ゲホッ！　ゲホッ…

202
00:15:49,657 --> 00:15:50,449
（無一郎）小鉄君

203
00:15:51,158 --> 00:15:54,912
時透さん…
おっ 俺のことはいいから

204
00:15:55,412 --> 00:15:58,290
鋼鐵塚(はがねづか)さんを… 助けて

205
00:15:58,791 --> 00:16:01,710
刀を… 守って…

206
00:16:04,755 --> 00:16:05,506
うん

207
00:16:06,674 --> 00:16:09,051
（玉壺(ぎょっこ)）ぐぬぬぬ…

208
00:16:10,094 --> 00:16:12,680
（玉壺の声）こやつ！　こやつ！

209
00:16:12,763 --> 00:16:16,642
この男！　この人間！

210
00:16:17,226 --> 00:16:22,064
これだけやっても…
まだ研ぐのをやめない！

211
00:16:22,147 --> 00:16:25,067
片目を潰したときですら

212
00:16:25,150 --> 00:16:28,320
声も出さず研ぎ続けるとは！

213
00:16:28,404 --> 00:16:30,823
（鉄穴森(かなもり)）うっ… ぐっ…

214
00:16:31,407 --> 00:16:35,452
（玉壺の声）
そうだ あいつを殺すと言えば…

215
00:16:36,120 --> 00:16:37,121
（玉壺）うっ！

216
00:16:39,999 --> 00:16:42,376
（玉壺の声）水獄鉢(すいごくばち)を抜けている！

217
00:16:42,459 --> 00:16:46,171
一体 どうやって… 分からぬ

218
00:16:46,255 --> 00:16:50,884
まもなく死ぬと思って
向こうには意識をやってなかった

219
00:16:51,719 --> 00:16:53,887
いや しかしだ…

220
00:16:53,971 --> 00:16:59,184
逆に言えば それだけ
私(わたくし)が集中していたということだ

221
00:16:59,268 --> 00:17:00,269
よし！

222
00:17:01,020 --> 00:17:05,107
ん？　待て 待て 待て
なんだ？　あの痣(あざ)は

223
00:17:05,733 --> 00:17:08,861
無惨(むざん)様から頂いた情報では

224
00:17:08,944 --> 00:17:12,948
あの耳飾りの子供も
似たような痣が…

225
00:17:13,032 --> 00:17:15,367
いやいやいや それよりも

226
00:17:15,451 --> 00:17:18,579
何を涼しい顔して出てきてるんだ

227
00:17:18,662 --> 00:17:23,500
私の攻撃で お前は
体が麻痺(まひ)してるはずだろうが！

228
00:17:24,084 --> 00:17:28,630
なぜ さっきよりもなお速い動きで
私に傷を付けた

229
00:17:31,341 --> 00:17:33,302
蛸壺(たこつぼ)地獄！

230
00:17:34,887 --> 00:17:36,221
（鉄穴森）時透殿… ぐあっ！

231
00:17:40,517 --> 00:17:42,144
（玉壺）ヒョヒョッ

232
00:17:42,227 --> 00:17:45,689
どうだ この蛸の肉の弾力は

233
00:17:45,773 --> 00:17:47,900
これは斬れまい

234
00:17:56,533 --> 00:17:58,827
（玉壺の声）まだ刀を研いでいる

235
00:17:58,911 --> 00:18:02,414
バカか？　まともではない

236
00:18:02,498 --> 00:18:04,666
（玉壺）それもまたよし

237
00:18:04,750 --> 00:18:08,170
（玉壺）あの刀鍛冶より先に柱(はしら)だ
（鉄穴森）うぐぐ…

238
00:18:08,253 --> 00:18:11,715
先ほどは少々 手を抜き過ぎた

239
00:18:11,799 --> 00:18:16,053
今度は確実に潰して
吸収するとしよう

240
00:18:17,721 --> 00:18:18,597
なっ！

241
00:18:22,768 --> 00:18:26,146
（無一郎）
俺のために 刀を作ってくれて…

242
00:18:28,857 --> 00:18:31,610
ありがとう 鉄穴森さん

243
00:18:33,445 --> 00:18:35,114
（鉄穴森）いやっ いや…

244
00:18:35,197 --> 00:18:40,369
私は… あなたの最初の刀鍛冶の
書きつけどおりに作っただけで

245
00:18:41,120 --> 00:18:42,412
（無一郎）そうだったね

246
00:18:42,913 --> 00:18:46,583
鉄井戸(てついど)さんが
最初に俺の刀を作ってくれた

247
00:18:47,084 --> 00:18:49,211
心臓の病気で死んでしまった

248
00:18:49,711 --> 00:18:51,130
（玉壺の声）フン…

249
00:18:51,213 --> 00:18:55,134
何本 刀を取り替えようが
変わらない

250
00:19:00,931 --> 00:19:03,684
（無一郎の声）
ああ… しっくりくる

251
00:19:06,353 --> 00:19:09,148
（鉄井戸）わしは心配だよ 坊や

252
00:19:10,399 --> 00:19:14,987
誰が分かってくれようか
お前さんのことを

253
00:19:15,571 --> 00:19:18,907
お前さんが どれだけ手いっぱいか

254
00:19:18,991 --> 00:19:22,911
どれだけギリギリと余裕がないか

255
00:19:22,995 --> 00:19:27,332
物を覚えていられんことの不安が
どれだけか

256
00:19:27,833 --> 00:19:30,919
そして
血反吐(ちへど)を吐くような努力を…

257
00:19:31,670 --> 00:19:34,381
誰が分かってくれようか

258
00:19:35,215 --> 00:19:38,427
わしは
お前さんが使った刀を見ると

259
00:19:38,510 --> 00:19:40,387
涙が出てくる

260
00:19:41,763 --> 00:19:47,352
わしも もう長くはない
命を惜しむ年ではないが…

261
00:19:48,604 --> 00:19:53,233
どうにも お前さんが気がかりじゃ

262
00:19:55,152 --> 00:19:57,321
（無一郎の声）鉄井戸さん ごめん

263
00:19:58,155 --> 00:19:59,823
心配かけたなあ

264
00:20:00,574 --> 00:20:01,867
だけど 俺は

265
00:20:02,868 --> 00:20:05,370
もう… 大丈夫だよ

266
00:20:06,622 --> 00:20:09,291
霞の呼吸 伍ノ型(ごのかた)

267
00:20:10,959 --> 00:20:12,419
（無一郎）霞雲(かうん)の海！

268
00:20:17,549 --> 00:20:20,219
（玉壺）素早いみじん切りだが

269
00:20:20,302 --> 00:20:23,889
壺の高速移動には
ついてこれないようだな

270
00:20:24,806 --> 00:20:25,891
（無一郎）そうかな？

271
00:20:25,974 --> 00:20:27,309
（玉壺）何？

272
00:20:27,976 --> 00:20:30,312
随分 感覚が鈍いみたいだね

273
00:20:30,812 --> 00:20:33,023
何百年も生きてるからだよ

274
00:20:34,316 --> 00:20:35,108
（玉壺）あっ…

275
00:20:35,692 --> 00:20:36,985
（無一郎）次は斬るから

276
00:20:37,486 --> 00:20:41,823
お前のくだらない壺遊びに
いつまでも つきあってられないし

277
00:20:42,449 --> 00:20:46,036
ハッ… ナメるなよ 小僧

278
00:20:47,746 --> 00:20:48,705
ヒャッ！

279
00:20:54,127 --> 00:20:55,462
（有一郎の声）無一郎…

280
00:20:57,047 --> 00:20:59,591
優しくしてやれなくて ごめんな

281
00:21:01,760 --> 00:21:04,554
いつも 俺には余裕がなかった

282
00:21:06,306 --> 00:21:11,937
人に優しくできるのも
やっぱり選ばれた人だけなんだよな

283
00:21:12,980 --> 00:21:13,480
（玉壺）ギアア！

284
00:21:13,563 --> 00:21:15,691
（有一郎の声）だけどな 無一郎

285
00:21:16,900 --> 00:21:19,319
どれだけ善良に生きていたって

286
00:21:19,820 --> 00:21:24,116
神様も仏様も
結局 守ってはくださらないから

287
00:21:24,616 --> 00:21:27,661
俺が お前を守らなければと
思ったんだ

288
00:21:28,578 --> 00:21:32,416
無一郎　お前は 俺とは違う

289
00:21:35,502 --> 00:21:38,005
自分ではない誰かのために

290
00:21:40,090 --> 00:21:41,842
無限の力を出せる…

291
00:21:47,723 --> 00:21:49,808
選ばれた人間なんだ

292
00:21:51,018 --> 00:21:53,020
♪～

293
00:23:18,897 --> 00:23:20,899
～♪

294
00:23:22,818 --> 00:23:25,529
（竈門(かまど)炭治郎(たんじろう)）甘露寺(かんろじ)さん
誕生日おめでとうございます

295
00:23:25,612 --> 00:23:26,863
（竈門禰豆子(ねずこ)）ム～

296
00:23:27,155 --> 00:23:29,324
まずは
里の皆さんから

297
00:23:29,408 --> 00:23:31,201
（小鉄）食べ放題
プレゼントで～す！

298
00:23:31,284 --> 00:23:32,119
（甘露寺蜜璃(みつり)）
キャ～！

299
00:23:32,202 --> 00:23:33,412
食べ放題ってことは

300
00:23:33,495 --> 00:23:35,497
おかわりも
自由ってことよね！

301
00:23:35,580 --> 00:23:38,041
えっ これ
おかわりするんですか？

302
00:23:38,375 --> 00:23:40,794
（蜜璃）もちろん！
（小鉄）あわわわ…

303
00:23:40,877 --> 00:23:43,880
ここで“大正コソコソ噂話(うわさばなし)”

304
00:23:43,964 --> 00:23:46,216
甘露寺さんの
最近のお気に入りは

305
00:23:46,299 --> 00:23:50,804
ポークカツレツやオムライスなど
ハイカラな洋食なんですって

306
00:23:50,887 --> 00:23:52,180
というわけで…

307
00:23:52,264 --> 00:23:55,684
俺と禰豆子からの
誕生日プレゼントです！

308
00:23:55,767 --> 00:23:59,312
キャ～ッ！　ありがとう！
食べていい？

309
00:23:59,396 --> 00:24:01,314
（炭治郎）どうぞ！
（禰豆子）ム～！

310
00:24:01,398 --> 00:24:05,610
次回 第９話「霞柱(かすみばしら)･時透無一郎」

311
00:24:05,694 --> 00:24:06,528
（蜜璃）おかわり！

312
00:24:06,611 --> 00:24:07,821
（炭治郎）早っ！
（小鉄）あわわわ…

313
00:24:07,904 --> 00:24:09,656
どんどん持ってきてね

